新しい音楽の聴き方?! 「カセットテープ 」の魅力とプレーヤー選びのポイント
近年、「カセットテープ」が注目を集めていることをご存知でしょうか?
デジタル音楽が主流の中で、レトロで独特な音質が魅力となっており、さらに「音楽を所有する」感覚や、プレイリストを作るように一つひとつテープを作り上げる楽しみも人気の理由となっています。
そこで今回は、カセットテープの魅力や、最適なカセットプレーヤー選びのポイントについて分かりやすく解説します。
人気再燃! カセットテープの歴史
カセットテープは、正式名称「コンパクトカセット」と呼ばれるもので、1960年代にオランダのフィリップ社によって開発された、音楽や音声を録音・再生するためのメディアです。
「コンパクトカセット」という名前が付いている理由は、カセットが登場する以前の1950年代には、テープがむき出しになっている大きな機械で録音・再生が行われていたためです。昔の映画やドラマなどで見たことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
その後、より使いやすくするために、様々なメーカーがテープを小さくしてケースに入れた製品を開発し、なかでもフィリップ社が発表して特許を公開した「コンパクトカセット」が一般へと普及しました。
日本でもCDが普及する以前の昭和から平成初期には、最も一般的なメディアとして活躍し、特にどこでも好きな時に音楽が楽しめる持ち運び型の「ポータブルカセットプレーヤー」が一世を風靡しました。
しかし、CDの登場や、さらにその後MP3といったデジタル音源の普及によりカセットテープは徐々に衰退していきます。
そして近年、アナログレコードの流行とともに独特でレトロな音質が再評価されるようになり、カセットテープで楽曲を販売する著名アーティストも登場するなど、今や「新しい音楽の聴き方」として若者を中心に大きく注目を集めています。
懐かしくて新しい?! カセットテープの魅力とは?
それでは、カセットテープのどのようなところに魅力を感じる方が多いのでしょうか?
・レトロな音質
カセットテープはデジタル音源に比べて音質は劣りますが、レトロ感のある音が人気を博しており、「サー」というノイズでさえ新鮮で聴き心地良く感じるのが魅力でもあります。
CDよりも音が温かいという声も多く、特にこれまでカセットテープで聴いたことがなかったという方には「かっこいい音」として注目されています。
また、カセットテープはデジタル音源よりも高音と低音の再現力が低いものの、中音域の再現力が高いという特徴があり、スッキリとしたサウンドが特徴のデジタル音源にはない、「丸みのある音」が魅力であるともいわれています。
・曲をスキップできない不自由さ
カセットテープは、曲単位でスキップができない点も魅力として挙げられます。厳密には早送りや巻き戻しはできますが、CDやデジタル音源のように「この曲から再生しよう」ということができないため、基本的には曲順に聴くことになります。
このような聴きたい曲だけでなく作品全体を楽しむという音楽体験は、「アルバム単位で作品を聴いてほしい」というアーティストから支持を集め、特に海外では新作アルバムのリリース時、レコードとともにカセットテープを販売するケースも増えてきています。
・インテリアとしても人気
カセットテープは、レコードやCDのように「音楽を所有する」感覚を楽しむことができます。
カセットやプレーヤーの見た目もデザイン性が高いものが数多く登場しているので、インテリアとしても人気があります。
またレコードは外で聴くことができませんが、カセットテープでならポータブルカセットプレーヤーを購入すれば可能なので、手軽さも魅力となっています。
このほかには、好きな曲を集めて自分専用のプレイリストで作ったカセットテープを友人や恋人に贈る「ミックステープ」文化など、新たな音楽の楽しみ方としてカセットの魅力を再発見する方が増えています。
ポータブルカセットプレーヤー選びのポイント
外出先で使用できる「ポータブルカセットプレーヤー」は、音楽再生のみならず語学学習といった用途で使っている方も多く、根強い人気があります。
ここでは、プレーヤーを選ぶ上で注目したいポイントをいくつかご紹介します。
・便利な機能
ポータブルカセットプレーヤーは、カセットテープの再生だけでなく、ラジオ機能を搭載しているものもあります。特に非常時には情報収集にも役立つので便利です。語学学習のラジオ放送を聴いて活用しているという方もいらっしゃいます。
また、録音機能が付いた製品もおすすめで、スマートフォンやICレコーダーにはないレトロな音質で録音できるのが魅力です。歌や楽器演奏を録音する場合は、味のある雰囲気を表現できます。
このほかにもテープ両面を連続再生できるオートリバース機能をはじめ、最近ではカセットテープの音源をMP3変換してスマートフォンやPCで再生できるモデルや、ワイヤレスイヤホンとつなげるBluetooth対応モデルも登場しています。用途に合った機能が搭載されたものを選びましょう。
・電源方式や重さ、スピーカーの有無
機能だけでなく、電源方式、サイズや重量、スピーカーの有無などもポータブルカセットプレーヤー選びで重要なポイントです。
まず電源方式は、非常時にも便利な乾電池式が一般的ですが、USB充電できるものもあるので使用頻度が高い場合におすすめです。
サイズや重量は持ち運ぶ際に負担にならないように、なるべくコンパクトで軽量なものを選びましょう。缶コーヒー1杯分の重さに近い200g前後が目安となります。
スピーカーについては、家事や仕事中にイヤホンなしでカセットやラジオを流したい、また複数人で音楽を楽しみたいといったシーンで活用できます。
自宅で音楽鑑賞を楽しむ際は音漏れに注意しよう!
カセットテープの魅力や、カセットプレーヤー選びのポイントについてご紹介しました。
最近では、CDやレコード販売店でカセットテープを豊富に取り揃える店舗も増えてきており、今後さらに人気が加速していくことが予想されています。
CDやデジタル音源では味わえない、カセットテープならではの懐かしくも新鮮な魅力をぜひ体感してみてください。
また近年のアナログレコード人気に加えて、カセットテープについても「ラジオカセットレコーダー (ラジカセ) 」など自宅で楽しめる再生機を購入する方も多く、様々な便利機能が付いた最新機種が登場しています。
その一方で、自宅で音楽鑑賞を楽しむ際に忘れてはいけないのが周囲への騒音や音漏れによるトラブルです。
特にマンションやアパートなど集合住宅にお住いの場合は、音量に気をつけているつもりでも音漏れしている恐れがありますので注意してください。
防音対策は自分で気軽に行えるものを含めて様々な方法がありますが、簡易的な対策では限界があります。そのため、「周囲を気にせず音楽鑑賞を楽しみたい!」という方は防音室の導入など、本格的な対策もぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか?
宮地楽器が提供する吸音・消音性抜群の簡易防音室・防音パネルブランド「VERY-Q(ベリーク)」は、多くのプロミュージシャンや楽器演奏を楽しむ方々に導入していただいている実績を活かし、防音対策の新たな形をご提案しております。
防音ボックスや吸音パネルなど、防音対策に便利な製品を多数扱っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。