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防音ラボColumn

2023.01.31

お店でBGMを流す際の注意点! 著作権を侵害しないためには

お店の雰囲気作りに欠かせないBGMですが、店内で流せる音楽にはルールがあることをご存知でしょうか?

実は特に著作権問題などの細かいルールがあるのです。
例えば、CDを無断で使用したり、個人向けのサブスク音楽を店舗でBGMとして使用したりすることは、違法行為や利用規約違反となります。

今回は、著作権や違法となる理由などを詳しく解説しますので、店舗BGMの使用を検討している方は、ぜひ参考にしてくださいね!

店舗で音楽を使用するには著作権の問題がある

まず、店舗で音楽を使用するには「著作権」の問題をクリアしなければなりません。
著作権とは「著作物を創作したことによって著作者に発生する権利」で、著作物の公正な利用と著作者の保護を調和させるために制定されたものです。
楽曲にも著作権があり、作詞家、作曲家、音楽出版社がそれぞれ楽曲の著作権を保有しているため、店舗で使用する場合は許諾を得る必要があるのです。

近年では法律が厳しくなり、BGMを使用した店主を相手に訴訟に発展するケースも出てきていますので、このような問題を避けるためにも、店舗で音楽を使用する際は必ず著作権の問題をクリアにしておかなければなりません。

著作権の承諾を得るためには「JASRAC」という窓口を通し、著作物を利用するために使用料を支払う必要があります。
ただし、商用利用が可能な有料音楽サービスを利用する場合は、利用料金の中に著作権使用料が含まれているため、JASRACを通さずに店舗で利用することが可能です。

料金を払って店舗でBGMを流す手段は?

音楽を有料で利用する方法には、大きく分けて3つの種類があります。

・店舗BGMサービス
・商用音楽アプリ
・JASRACへの申請

それぞれについて詳しく解説します。

・店舗BGMサービス
店舗BGMサービスとは、店舗や商店、施設、職場などでBGMとして音楽を流すことができるサービスです。
著作権使用料は月額料金に含まれているので、JASRACへの申請も不要です。

店舗BGMサービスの多くは、一度申し込むだけで配信された音楽をBGMとして利用できる月額定額制のサービスになります。
加入すると、配信したい楽曲を自由に選択し、店舗や施設内でBGMとして流すことができます。
基本的には月額定額制なので、何回、何曲流しても追加料金が発生せず、経費の計算がしやすいのも経営者にとってはメリットといえるでしょう。
店舗BGMサービスは、前述の通り著作権問題をクリアしているので、著作権を気にせず好きな音楽を流すことができます。有名な「有線放送」もその一つです。

・商用音楽アプリ
店舗用BGMのアプリをスマートフォンやタブレット端末にダウンロードし、お店で利用する方法があります。
こちらも著作権使用料が月額使用料に含まれているので、JASRACへの手続きは不要です。
安価であることが多く、機器の設置が不要・契約後すぐに利用可能で、スマートフォンなど身近な端末で操作できます。

音楽アプリサービスは、利用できる曲数やチャンネル数が大きく異なるので、しっかりと確認した上で利用するアプリを決めるようにしましょう。
また、音楽アプリは特別な機器を必要としませんが、楽曲のダウンロードやストリーミングはインターネット回線を使用するため、Wi-Fi機器が必須です。

・JASRACに申請する
店舗で再生する用にCDやテープを購入した場合、JASRACに著作権使用料を支払うことで楽曲を利用することができます。
複数の店舗を運営している場合は、お店ごとにJASRACの許諾を得る必要があります。
JASRACへの著作権使用料の計算は、1曲ごと、月額固定料金、年額固定料金のいずれかを選択することになります。

月額固定費と年額固定費は、店舗の地域によって金額が異なりますが、年額固定費の方が安価です。
JASRACへの申請方法は、窓口での申請とインターネットでの申請の2種類があり、申請後JASRACからステッカーが届きますので、店頭や目立つ場所に貼ってください。

個人向けの音楽配信サービスについて

個人で既に月額料金を支払っているスマートフォンやタブレットで聴ける個人向け音楽ストリーミングサービスは、規約上、営利目的での利用が認められていません。
したがって、著作権使用料を支払っていても利用することはできません。
個人で利用する場合は著作権のある音楽であっても契約上罰則の対象とはなりませんが、店舗での商用BGM利用は、著作権法違反となります。

多くの個人向けサービスの利用規約には「非商用利用のみ」としっかり記載されているので、著作権侵害以前に利用規約違反となるのです。
加入者はどこでも音楽が聴ける利便性を享受しているかもしれませんが、商用利用は禁止されていることを認識しましょう。

ただし、CDを購入して店頭で流す場合は、JASRACの管理範囲内なので使用料を支払えば、店舗で使用することは可能です。

店舗で音楽を無料で流す手段も?

ここまでは料金がかかるサービスをご紹介いたしましたが、中には無料で利用できる音楽もあります。

・テレビ・ラジオ
店舗でテレビやラジオを再生する場合は、著作権使用料はかかりません。
ただし、インターネットラジオの利用や、テレビ・ラジオ放送の録音・再生は禁止されています。

・著作権料が発生しない音楽
フリーBGMやフリー音楽素材は、著作権使用料を支払うことなく店舗で流すことが可能です。
楽曲は無料サイトからダウンロードすることができ、商用利用も可能なものが多いです。
ただし、曲によっては事前にサイトの許可が必要なものもあるので、各サイトの利用規約をよく確認してから利用するようにしましょう。

・YouTubeの音楽について
YouTubeの動画にも店舗BGMに利用可能なものも存在しますが、その場合は著作権に注意が必要です。
アップロードされている音楽の中には、著作権を無視して勝手に公開されているものがあります。
違法アップロードの楽曲をダウンロードして店舗のBGMとして使用することは、著作権で禁止されています。

また、YouTubeには多くの演奏動画も投稿されていますが、このような動画を店舗のBGMとして使用することは、「著作隣接権」というものに該当する可能性があります。
著作隣接権とは楽曲の制作者に付与される権利で、著作権だけでなく、著作隣接権にも注意が必要です。

店舗BGMを違法に使用した場合の罰則は?

著作権侵害の違法使用には、民法と刑法の両方による罰則があります。
民法では、行為の停止を求める「差止請求」、経済的損失を補填する「損害賠償請求」、不当利得を返還する「不当利得返還請求」が課される可能性があります。

また、刑法では、5年以上10年以下の懲役もしくは500万円以上1000万円以下の罰金、またはこれを併科されることがあります。

著作権の許諾を必要としない条件もある

著作権者の許諾を必要とせず、店舗や施設で音楽を使用できる条件もあります。
それは次の3つすべてに該当する場合です。

・営利を目的としない
・入場料を徴収しない
・演奏者に報酬が支払われないこと

例えば、学校の文化祭やコンサートなどですが、これに当てはまらないのが結婚式です。
結婚式場が営利目的で運営されているため、結婚式でBGMを使用する場合には著作権使用料が必要になります。

決まりを知っておけば安心してBGMを使用できる!

このように店舗でBGMを使用する際には、様々なサービスの加入や手続きが必要です。著作権を侵害したり、手続きを踏まずに曲を流したりすることのないよう、くれぐれもご注意ください。
今回ご紹介したものを参考に、お店の雰囲気に合った素敵なBGMを選んでみましょう。

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