一人オーケストラ?! アコーディオンをはじめてみよう

蛇腹を開閉しながら、どこか懐かしく温かみのある音色を奏でるアコーディオン。
右手でメロディー、左手でベースやコードを演奏できるため、一台で豊かな音楽を作れるのが特徴的な楽器です。
今回は、アコーディオンの魅力や歴史、初心者が選ぶときのポイントについて分かりやすく解説します。
一台でメロディーと伴奏を奏でられる「アコーディオン」の魅力
アコーディオンは、中央にある蛇腹(じゃばら)と鍵盤やボタンの操作によって演奏するフリーリード楽器です。
蛇腹を使って空気を送り、内部のリードを振動させて音を出す仕組みで、右手側の鍵盤やボタンでメロディーを演奏しながら、左手のベースボタンやコードボタンを押して伴奏ができるようになっています。
メロディーと伴奏を一人で演奏できるのが最大の特徴であり、「一人オーケストラ」とも呼ばれています。また、蛇腹の動かし方によって音の強弱や表情を表現できる点も大きな魅力です。
アコーディオンは19世紀初頭にヨーロッパで誕生し、改良を重ねながら世界各地へ広まりました。クラシックやジャズ、ロック、ポップス、シャンソン、タンゴ、フォークなど幅広いジャンルで活躍し、歌謡曲や演歌、童謡などにも取り入れられています。
音色の豊かさや、一台でメロディーから伴奏まで奏でられる奥深さで、多くの人を惹きつけている楽器です。初心者の方でも、基本を覚えれば簡単な曲ならすぐに挑戦できるでしょう。
アコーディオンの種類について
アコーディオンは大きく分けて3つの種類があります。まずはそれぞれの特徴を知っておきましょう。
・鍵盤式(ピアノ式)
アコーディオンと聞いて、多くの人が思い浮かべるのが「鍵盤式」です。
左手側にボタン、右手側に白鍵と黒鍵が並んでおり、ピアノやキーボードに近い感覚で弾けるため、鍵盤楽器の経験がある方はもちろん、初心者の方でも演奏しやすいタイプです。クラシックやポップスなど、幅広いジャンルで使われています。
教則本や動画教材も豊富なので、初めてアコーディオンを購入する場合は、まず候補に入れておきたいタイプです。
・クロマチックボタン式
右手側にもボタンが並んでいるのが「クロマチックボタン式」です。
右手ボタンは半音ずつ並んでおり、シャンソンやミュゼットなどを弾きたい方におすすめのアコーディオンです。
コンパクトなモデルも多く、ボタン式は手が小さくても弾きやすい点が魅力ですが、鍵盤経験者でも最初は新しい感覚で練習する必要があります。
・ダイアトニックボタン式
「ダイアトニックボタン式」は、製品ごとに演奏できるキーが決まっており、蛇腹を押すときと引くときで異なる音が出るのが特徴です。
右手側・左手側ともにボタンになっていますが、クロマチックボタン式が半音ずつ並んでいるのに対し、ダイアトニックボタン式は全音ずつのボタン配列となっています。
民族音楽やダンスミュージックの演奏に取り入れられることが多く、特定の音楽を演奏したい方には魅力的な選択肢ですが、色々なジャンルの曲を演奏したい方には不向きといえるでしょう。
初心者向けアコーディオン選びのポイント

ここでは、初心者の方がアコーディオンを選ぶ際のポイントをご紹介します。
・伴奏しやすいスタンダードベース仕様がおすすめ
アコーディオンの左手側には伴奏をつけるためのボタンが並んでいますが、「スタンダードベース」や「フリーベース」と呼ばれる2種類の仕様に分かれています。
スタンダードベースは、ベース音とコードを組み合わせて伴奏する方式で、シンプルな操作で演奏できるので初心者の方にもおすすめです。
一方のフリーベースは、左手側のボタンが全て単音になっています。上級者向けですが、より自由度の高い演奏ができ、クラシックやジャズなどのジャンルで用いられています。
・リードの枚数や組み合わせで音色が変わる
アコーディオンの音色を左右する重要な部分が「リード」です。蛇腹から送られた空気によってリードが振動し、音が生まれます。
アコーディオンに搭載されているリードは、「H(高音)」、「L(低音)」、「M(中音)」の3種類。リードの枚数や組み合わせによって音色が変わります。
初心者向けモデルではリードの枚数は2枚が主流で、M2枚で「MM」、MとLが1枚ずつの「ML」が基本的な組み合わせとなります。
なかにはリードが3〜4枚搭載されているモデルもあり、枚数が増えるほど音色のバリエーションや厚みに違いが出るのが特徴です。また、スイッチでリードの組み合わせを変えられるモデルもあります。
音色のバリエーションにこだわるなら、リードの枚数や組み合わせにも注目してみましょう。
このように、アコーディオン選びのポイントはさまざまですので、まずは楽器店に足を運び、実際に試奏してみることが大切です。
また、楽器本体のほかに、クリーナー、クロス、教本などのアイテムが一通り揃った「入門セット」も販売されていますので、経験豊富なスタッフに相談しながら確認し、自分に合ったものをじっくり探してみましょう。
アコーディオンの演奏を録音してみよう!
アコーディオンを練習していると、自分の演奏を録音して聴き返したくなる場面もあるでしょう。録音すると、自分の演奏の良い点や改善点を客観的に確認できます。
スマートフォンのボイスメモなど、標準アプリを使えば手軽に録音できますが、マイクや録音機器を使えば、アコーディオンならではの豊かな音色や演奏のニュアンスをより細かく捉えられます。
録音する際は、マイクはアコーディオンから約30〜60cmを目安に離れた場所に配置するようにしましょう。右手と左手で異なる音を奏で、蛇腹も動かしながら演奏するので、全体の音をバランスよく拾うためにも録音ではマイクの位置が重要です。
また、周囲の環境も見逃せないポイントです。例えばエアコンや換気扇の音、部屋の反響音などは入り込みやすく、音質に影響を与えます。
そのため、できるだけ静かで反響しにくい部屋を選ぶのが基本ですが、「本格的に楽器の演奏やクオリティの高い作品作りを始めたい」という方は、次にご紹介する「防音室」の導入といった対策が非常に重要になります。
録音後は練習記録としてはもちろん、演奏をSNSに投稿したり、DTMソフトを使って音楽制作を行ったりと、さまざまな形で活用できるのでぜひチャレンジしてみてください。
録音を続けると、自分の成長が分かりやすくなり、練習の成果も実感できるようになります。上達へのモチベーション維持にも役立つでしょう。
近年は動画投稿サービスを通じて、楽器の演奏を発信する人も増えています。同じ趣味を持つ仲間と交流するきっかけにもなるため、興味があれば挑戦してみましょう。
「動画配信の始め方」については、(楽器演奏の動画配信の始め方は? 必要な機材や防音対策について)でご紹介しているので、ぜひあわせてお読みください。
自宅に防音室を導入して楽器演奏を楽しもう!

アコーディオンの魅力や初心者が選ぶときのポイントについてご紹介しました。
アコーディオンは蛇腹を動かして音を生み出し、右手でメロディー、左手でベースやコードを演奏できるユニークな楽器です。まずは実際に触れて、蛇腹を動かしたときの感覚や音色を楽しんでみてください。
そして、初心者の方が楽器を始めるにあたって考えておきたいのが、練習場所の確保です。
一般的には音楽スタジオやカラオケボックス、楽器演奏可能な公共施設のほか、公園や河川敷が練習場所によく挙げられます。
アコーディオンの場合は、自宅で演奏する際に音色を変えるスイッチを使うなど、工夫して小さい音量で練習しているという方もいらっしゃいます。
しかし、お住まいの環境によって効果は異なるため「近隣からの苦情が心配」という方や、「周囲を気にせず演奏したい!」という方には、自宅に防音室を導入して、本格的に防音対策する方法がおすすめです。
予算やスペースが必要となりますが、防音室があればスタジオなどの練習場所を借りる必要もなく、いつでも好きなときに楽器演奏を楽しむことができますよ。
また、自宅で演奏を録音する場合は、先述のとおり音を鳴らす際に発生する部屋の反響音をマイクが拾ってしまったり、周りの雑音が入ったりしてしまうと音質にも大きく影響するので、防音室の導入を視野に入れておきましょう。
楽器の演奏以外にも、例えばWeb会議やゲーム、オンラインレッスンやカラオケ、読書など、仕事や趣味のさまざまな場面で活用できるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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