襖の防音で和室を快適に! 生活音を効果的に軽減する対策とは
寝室や安らぎの空間として使用されることが多い和室ですが、構造上防音が十分でない場合があり、生活音が気になる部屋も少なくありません。
特に襖(ふすま)は和室の間仕切りとして使われていますが、音を通しやすく、防音効果が高くないのです。
そこで今回は、和室での静音性を高めるために、襖を中心としてどのような防音対策ができるかを解説します。
襖の防音対策はなぜ必要?
襖は、紙や布が張られた木枠でできており、軽くて取り扱いが簡単な反面、音を遮る能力は高くありません。
例えば、小さな子供がいる家庭では、子供が遊ぶ音や泣き声が他の部屋に響いてしまい、家族の睡眠を妨げたり、集中を必要とする作業の妨げになったりすることがあります。
また、和室をホームオフィスやリモートワークのスペースとして利用する場合、電話会議や集中して仕事をする時間には静かな環境が求められます。
ペットを飼っている家庭では、動物の鳴き声などを和室の外に漏らしたくない場合もあるでしょう。
このようなことから和室で快適に過ごすためには、まずは襖の防音対策が必要なのです。
襖の構造と防音性能
襖は構造や材質によって防音性能が大きく変わります。
襖に使用されている木枠は音をある程度吸収するものの、貼られている紙は音を遮る力が弱く、結果として襖全体の防音性能が低くなるのです。
そんな中、布襖やプラスチック製の襖は紙よりも厚みがあり、音を遮る力が強く、特にプラスチック製の襖は硬くて密度があるため、防音性能が高いとされています。
また、最近では厚手のシートを挟んだ構造の襖もあり、これを導入すれば音の漏れをかなり抑えられるでしょう。
襖の材質は防音対策において非常に重要な要素なので、防音したいレベルに応じて選ぶことが大切です。
さらに、薄い襖は音を透過し、部屋と部屋の間で音が漏れやすい一方で、厚みのある襖は音の透過を抑え、より静かな環境を保ちやすくなります。
特に芯材を中に入れたタイプの襖は、単一の襖に比べて音の遮断性能が向上するため、襖の厚さにも注意を払うとなお良いですね。
具体的な襖の防音対策は?
それでは、防音効果を高めるための襖の対策について見ていきましょう。
襖の防音対策は、ちょっとした工夫で防音効果を大きく改善できます。
・防音シートやパネルの活用
まず、防音シートや防音パネルを活用するという方法です。
これは襖に防音シートを貼る方法ですが、これだけでも音の透過をかなり防げます。
特に襖の裏側や襖の上部に貼ると効果的です。
防音シートは比較的安価で手に入るため、費用を抑えながら防音効果を得たいという方にはぴったりですね。
また、防音パネルを襖の周囲に設置すれば、音の漏れをさらに抑えられます。
防音パネルは設置も簡単で、貼るだけのタイプや、スタンドで立てかけるタイプなどがあるので、用途やスペースに合わせて選べます。
・裏側に吸音材を取り付ける
襖の裏側に吸音材を取り付ける方法もあります。
吸音材とは、音を吸収して反射を防ぐ素材を指します。スポンジのような柔らかい素材でできており、取り付けも難しくないため手軽に防音対策が可能です。
吸音材を襖の裏側に取り付ければ、音が襖を通過するのを防ぎ、外部への音漏れを大幅に減らせるでしょう。
さらに、吸音材は軽量で、襖に取り付けても重さをほとんど感じないため、襖を開閉する際にも特に負担がかからないのがメリットです。
・テープを利用する
さらに簡単な方法として、襖の隙間をテープで塞ぐという対策があります。
襖と床、襖と天井、襖同士の間にはどうしても隙間ができ、そこから音が漏れてしまいます。
そこに防音テープや隙間テープを使って、襖の上下や側面の隙間をしっかりと埋めると、音の漏れを大幅に減らせるのです。
これだけでも防音効果はかなり高まりますし、特別な工具も必要なく、誰でもすぐに取り組めるのがメリットです。
このように襖に簡単な工夫をするだけで、和室の防音性能を大きく改善できます。日常生活での快適性を高めるために、ぜひこれらの対策を検討してみて下さい。
和室全体を防音するための他の工夫
和室全体の防音効果を高めるためには、襖を使った防音対策だけでなく、床や壁、天井といった他の要素も考慮する必要があります。
これらの部分に対して適切な防音対策を施すと、和室全体の静音性をさらに向上させられるのです。
・床に敷物を追加して音の反響を防ぐ
まず、床に敷物を追加する方法です。
和室では畳が一般的ですが、畳だけでは音を吸収する効果が十分ではない場合があり、足音や家具の移動音などが響いてしまうことも少なくありません。
そこで、防音効果のあるカーペットやラグを敷くと、音の反響を抑えられ、足音や物を落とした時の音が和らぎ、より静かな空間を作り出せます。
防音マットを敷くのも効果的で、カーペットやラグと併用すれば、さらなる防音効果が期待できますね。
和室の雰囲気を損なわないためには、これらを畳の下に敷くことをおすすめします。
・壁や天井を防音する
和室の防音対策として、壁や天井の防音も考慮する必要があります。
壁や天井は音が反射しやすい部分で、音が響いてしまう原因になるため、ここに防音対策を施せば、音の反響を防ぎ、外部からの音の侵入を減らせます。
吸音材は、音を吸収して反射を防ぐ効果があるため、壁や天井に取り付けると、音の反響を大幅に減らせ、家庭内の生活音や外部からの騒音を効果的に遮断できます。
設置方法も簡単で、粘着テープや接着剤で貼り付けるだけで良いです。
また、デザイン性の高い吸音パネルを選べば、和室のインテリアに馴染む形で防音対策を施せます。
・窓の対策
窓は外部からの音が最も入りやすい部分であり、ここに適切な対策を施せば、防音効果を大幅に向上できます。
まず、窓に防音フィルムを貼るのが効果的で、外部からの音の侵入を減少させられます
防音フィルムは透明で視界を妨げないため、和室の景観を損なうことなく防音対策を強化が可能な点が大きな魅力です。
また、通常より厚手で吸音性の高い素材でできている防音カーテンも窓からの音漏れを防ぐ効果があります。
防音カーテンは簡単に設置できるため、手軽に取り入れられる対策の一つです。
・レイアウト変更での防音効果
部屋にある家具の配置や、間仕切りの位置を変えるだけでも、防音効果を高められます。
例えば、書棚などの大きな家具を窓際に配置すると、窓から入る音を遮る効果が期待できます。
また、ラグやカーペットを部屋の中央に敷くだけでも、音の反響を抑えられるのです。
このようなレイアウトの工夫は、特別な道具やアイテムを使わずにできるため、手軽に防音対策を強化する方法として非常に有効です。
このように和室全体の防音効果を高めるためには、襖だけでなく床や壁、天井、そして窓や家具の配置にも気を配ると良いでしょう。
静かで快適な和室を作ろう
襖の防音対策を行えば、より快適な和室の環境を作り出せます。
また、襖以外の対策も取り入れることで、和室全体の防音性能を高められ、家族全員が安心して過ごせる空間を作れるでしょう。
どの方法を選ぶかは、和室の使用目的や音の種類、家庭の生活スタイルに合わせて決めることをおすすめします。
今回ご紹介した防音対策は決して難しいものではなく、ちょっとした工夫で大きな効果を得られるので、ぜひ試してみて下さいね!
宮地楽器が提供する吸音・消音性抜群の簡易防音室・防音パネルブランド「VERY-Q(ベリーク)」は、騒音問題に悩む多くの方々に導入していただいている実績を活かし、防音対策の新たな形をご提案しております。
防音ボックスや吸音パネルなど、防音対策に便利な製品を多数扱っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。