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防音ラボColumn

2024.11.21

まるでカタツムリ? 「ホルン」を始めてみよう

カタツムリのような形状が特徴的な「ホルン」は、柔らかく豊かな音色が魅力で、オーケストラや吹奏楽で活躍している楽器です。
金管楽器の中でも人気が高く、ホルンの音色が好きでチャレンジしてみたいという方も多い一方、様々な種類があるので「どのモデルを選べば良いか迷っている」という方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は初心者の方に向けて、ホルンの魅力や種類、楽器選びのポイントなどについて解説します。

多彩な音色と表現力が魅力の「ホルン」

ホルンは、管がくるくると巻かれた丸いフォルムが大きな特徴となっており、ベルの中に右手を入れて演奏する独特なスタイルの金管楽器です。
幅広い音色と表現力で、木管楽器や弦楽器との演奏にも合わせやすく、メロディーラインを支えたり、時には荒々しい力強い表現で劇的な瞬間を演出したりと、多様なジャンルでその魅力を発揮しています。

元々は15世紀頃のフランスで、狩りをする際の合図のために、動物の角を吹き鳴らして使われていたのが起源とされていることから、「フレンチホルン」とも呼ばれています。
18世紀に入る頃には演奏楽器として使われるようになりますが、19世紀中頃までは「ナチュラルホルン」と呼ばれる、ベルと円形の管にマウスピースをつけただけのシンプルな構造で、後に現在のように瞬時に管の長さを変えられるバルブシステムが加えられました。

ホルンはたくさんの種類があり、他のホルンに比べて構造がシンプルな「シングルホルン」、一般的に広く使われている「ダブルホルン」、高音域が安定して出せる「トリプルホルン」に大きく分けられます。
なかでも「F/B♭フルダブルホルン」というタイプは、現在最もポピュラーなホルンです。初心者の方は、構造がシンプルなシングルやダブルから取り組むのが良いでしょう。

ホルンは演奏がやや難しい楽器とされていますが、上達する楽しさが大きなやりがいとなるので、音色や独特な見た目に魅力を感じるという方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

ホルンの種類について

ここではホルンの種類による違いを、初心者の方でも分かりやすくご紹介します。

・シングルホルン
「F管シングルホルン」と「B♭管シングルホルン」の主に2種類があるシングルホルンは、1つの調のみで作られたタイプです。
F管の方が管が長く作られており、柔らかく美しい音色が魅力となっています。B♭管はF管よりも華やかで明るい音色が特徴です。このほかには「HighF管シングルホルン」というタイプもあります。
シングルホルンは、他のホルンに比べて楽器の構造がシンプルなため、軽くて値段がお手頃な点が魅力となっており、初心者の方にも向いています。基礎を学ぶのに最適で、小学校や中学校などでは入門用として使われることがあります。

・ダブルホルン
最もポピュラーな構造の「ダブルホルン」は、初心者からプロまで幅広く使用されており、オーケストラや吹奏楽で主流となっているタイプです。
「ダブル」とは、「F管」と「B♭管」、「B♭管」と「HighF管」のように2つの調が1つになっているということを指し、主に「セミダブルホルン」と「フルダブルホルン」の2種類があります。
フルダブルホルンはF管とB♭管を1台で使い分けられるので、幅広いジャンルで活躍できます。セミダブルホルンはフルダブルホルンよりも管が短く軽量で、B♭管と、B♭管とつなげて F管 にできる補正管が付いているのが特徴です。
このほかには、B♭管とHighF管が合わさった「デスカントダブルホルン」という楽器もあります。

・トリプルホルン
「F管」、「B♭管」、「HighF管」と3つの調が組み合わさった楽器が「トリプルホルン」です。幅広く色々な楽曲に対応でき、多くのオーケストラで使用されています。
安定して高音域を出せるのが魅力ですが、切り替え操作が少々複雑で、吹きこなすのは容易ではありません。また他のホルンに比べて高価で楽器本体の重さもあります。主にプロ奏者向けの楽器です。

初心者の方には軽量で扱いやすいシングルホルンがおすすめですが、将来的に幅広い演奏を目指すなら豊かな音色のダブルホルンを選ぶのも良いでしょう。
そのほかには、「アルトホルン」や「ウィンナホルン」、「ナチュラルホルン」など様々な種類があります。

ホルン選びのポイントとは?

ホルンを選ぶ際には、種類以外にも下記のポイントを押さえると、より自分に合った楽器を見つけやすくなります。

・材質
ホルンは材質によって音色が変わります。管体は銅と亜鉛が混ざり合った「真鍮」で作られており、銅と亜鉛の含有率の違いによって主に「イエローブラス」と「ゴールドブラス」の2種類に分かれています。
イエローブラスは明るくクリアな音色、ゴールドブラスは柔らかく深みのある音色とそれぞれ特徴がありますが、一般的にはイエローブラスのホルンを使用する方が多い傾向にあり、初心者にもおすすめです。
なお、このほかには「洋白」という材質を使用するホルンもあり、重厚な音色が特徴となっています。

・巻き方
ホルンは管の巻き形状にも種類があり、巻き方がシンプルな「ガイヤータイプ」と、複雑な巻き方の「クルスペタイプ」があります。
ガイヤータイプは肺活量の少ない方や初心者の方にもおすすめで、クルスペタイプは肺活量のある方やホルン経験が長い方に適しています。
ホルンの巻き方によって吹奏感や音色にも違いがあり、クルスペタイプはパワフルで豊かな音、ガイヤータイプは抵抗感が少なく輝かしい音になるのが特徴です。

・メーカー
ホルンの主要メーカーとしては、世界のホルンプレイヤーから人気の「アレキサンダー」をはじめ、「ホルトン」や「ヤマハ」、「H.F.クノップ」などがあり、それぞれ多種多様なラインナップがあります。
初めてホルンを購入する際は、信頼できるメーカーのモデルを選ぶと安心です。
また、必要なアイテムが一通り揃った「初心者セット」というものもあり、まずはこちらから始めてみるという方も多くいらっしゃいます。

このほかにも、レバーアクションやベルの種類など、ホルン選びのポイントは様々です。

防音対策をして自宅で楽器演奏を楽しもう!

ホルンの魅力や種類、楽器選びのポイントなどについてご紹介しました。
金管楽器の中では音を出すのが難しいとされていますが、ホルンの音色が好きでチャレンジしてみたいという方も多いので、ぜひ新たな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

そして、初心者の方が楽器を始めるにあたって考えておかねばならないのが、練習場所の確保です。
一般的に音楽スタジオのほかには、例えばカラオケボックス、公園や河川敷などが練習場所によく挙げられますが、ホルンの場合は「ミュート(弱音器)」というアイテムを使えば自宅でも練習が可能になります。

しかし、このようなグッズの効果も完全ではないため「近隣からの苦情が心配」という方や、「周囲を気にせず大きな音で演奏したい!」という方には、自宅に防音室を導入して本格的に防音対策するのもおすすめです。
予算やスペースが必要となりますが、防音室があればスタジオなどを借りる必要もなく、いつでも好きな時に楽器演奏を楽しむことができますよ。
また、例えばWeb会議やゲーム、オンラインレッスンなど、仕事や趣味の多種多様な場面で活用できるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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