大人になってから始める方も多い? チェロの魅力と楽器選びのポイント
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「チェロを弾いてみたいけれど、今から始めても遅いかな」と思っている方も多いのではないでしょうか?
実はチェロは大人から始める人も多く、初心者でも美しい音を奏でやすい楽器の一つです。その深みのある音色や演奏の楽しさで、忙しい日常を忘れてリフレッシュできる時間を過ごせることでしょう。
今回は、チェロの魅力や種類、初心者向け楽器選びのポイントなどについて分かりやすくご紹介します。日々の生活にチェロの豊かな響きを取り入れて、音楽をもっと楽しんでみませんか?
人の声に近い音色? チェロの魅力とは
チェロは、豊かで深みのある音色が特徴の弦楽器です。音域が広く、人の声に近いともいわれる柔らかな響きを持ち、心に響く演奏ができる点が魅力です。
オーケストラでは低音を支え、ソロでは力強くも繊細な表現が可能です。クラシック音楽だけでなくポップスやジャズ、ロックなど幅広いジャンルで使用されています。
また、チェロはヴァイオリンやコントラバスなど、数ある弦楽器の中でも難易度が比較的低いとされており、大人からでも始めやすい楽器といわれています。
演奏時の姿勢も自然に座った形で楽器を構えることができるため、体への負担が少なく、無理なく楽しめます。体全体で楽器の豊かな響きを直接感じることができる点も魅力です。
チェロの歴史は古く、16世紀頃にイタリアで誕生し、通奏低音楽器として活躍した「低音ヴィオラ」が現代のチェロやヴァイオリン、ヴィオラなど弦楽器の原型となりました。
その後技術の発展により、現在のチェロのスタイルが確立されたのは18世紀末ごろといわれています。
代表的なチェロの種類について
チェロには様々な種類があり、用途や演奏スタイルによって選ぶことができます。ここでは、代表的なチェロの種類についてご紹介します。
・アコースティックチェロ
最も一般的に弾かれているチェロが「アコースティックチェロ」で、木製のボディを持ち、自然な響きを生み出します。クラシック音楽をはじめとする幅広いジャンルで使用されており、ソロ演奏やオーケストラなどで活躍しています。
楽器の部位ごとにメイプル材やスプルース材など、異なる種類の木が素材として使われていて、使用する木材が楽器の音色の違いを生み出す大きな要素となります。
・エレクトリックチェロ
「エレキチェロ」とも呼ばれている「エレクトリックチェロ」は、エレキギターのように本体に内蔵しているピックアップによってチェロの弦振動を拾い、ヘッドフォンやアンプで音が出せる電気楽器の一種です。
表現力がアコースティックチェロには劣るとされていますが、ボディがスリムで軽量なものが多く、音量も小さいので静かに演奏することができ、自宅での練習にも適しています。
このほかには、従来の木製ではなくカーボン素材で作られ、耐久性が高く持ち運びに便利な「カーボンファイバーチェロ」、 小さめのサイズで主に子供や手の小さい方にもおすすめの「分数チェロ」というものもあります。
初心者向けチェロ選びのポイント
初心者がチェロを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。サイズや材質などを考慮し、自分に合った楽器を見つけることが大切です。
・自身に合ったサイズを選ぶ
チェロにはフルサイズ(4/4)のほか、子供向けに選ばれることも多い3/4や1/2などの小型サイズ(分数チェロ)があります。
大人であれば基本的に4/4を選びますが、体格や腕の長さによっては3/4の方が弾きやすい場合もあります。自身に合わせてみて、無理なく構えられるサイズを選びましょう。
・音色を確認し、弾きやすい楽器を選ぶ
チェロのボディには、部位ごとにスプルースやメイプルなどの木材が使われており、素材によって音質が変わります。
しかし、楽器は同じ素材を使ったものであっても、全く同じであるということはないため、まずは試奏して実際に音を出してみて、音色やフィット感などを確認しましょう。特に初心者の場合、弾きやすい楽器を選ぶことが上達への近道です。
・予算や目的に合わせて選ぶ
チェロは、一般的に10万円〜20万円台のものが初心者向けとして販売されています。
良い素材を使用し、音質が美しいものほど値段も高くなるため、予算や目的に合わせて選ぶようにしましょう。
また、最初は楽器をレンタルできるチェロ教室に通ってみて、楽しく続けられるか試してみるというのも一つの選択肢です。
・チェロ初心者用セットは便利?
チェロは楽器本体のほかに、弓や弦、松脂やケース、エンドピンストッパーなど様々なアイテムが必要になります。
これらのアイテムが一通り揃った初心者用セットも販売されていますが、弓や弦は素材によって楽器の音色に大きく影響します。初心者用のセットに付属するものは基本的な練習には問題ありませんが、弾きにくいと感じる場合や、音にこだわりたいという方は相性の良いものを探してみましょう。
このようにチェロは選択肢が多いため、まずは楽器店に足を運んで試奏し、目的や予算に合ったものを選んで楽しく始めましょう。
防音対策をしっかり行って自宅で楽器演奏を楽しもう!
チェロの魅力や種類、初心者向け楽器選びのポイントなどについてご紹介しました。
弦楽器の中では、チェロは初心者でも始めやすいのが魅力で、年齢を問わず楽しめる奥深い楽器です。ぜひ音楽の世界へ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?
そして、初心者の方が楽器を始めるにあたって考えておかねばならないのが、練習場所の確保です。
一般的には音楽スタジオやカラオケボックス、楽器演奏可能な公共施設などが練習場所によく挙げられますが、チェロの場合は「ミュート(弱音器)」という練習用アイテムを使えば、自宅でも演奏が可能になります。
しかし、このような対策も効果は完全ではありません。さらにチェロは「エンドピン」と呼ばれる弦楽器を支える棒状の部品から、床に音の振動が伝わってしまう可能性があるため、特にマンションやアパートにお住まいの方は注意が必要です。
また、電気楽器の一種である「エレクトリックチェロ」は音量が小さく、静かに演奏できる点が魅力である一方、通常のチェロとは指の押さえ方や音の出し方が異なるので、初心者の場合は間違った弾き方が身についてしまう可能性があります。そのため、まずは「アコースティックチェロ」を使用することをおすすめします。
「チェロを自宅でも演奏したいけれど、近隣からの苦情が心配」という方や、「周囲を気にせず大きな音で演奏したい!」という方には、自宅に防音室を導入して本格的に防音対策するのもおすすめです。予算やスペースが必要となりますが、防音室があればスタジオなどを借りる必要もなく、いつでも好きな時に楽器演奏を楽しむことができますよ。
また、例えばWeb会議やゲーム、オンラインレッスンなど、仕事や趣味の多種多様な場面で活用できるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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