アコギとの違いとは? クラシックギターをはじめてみよう

「クラシックギター」は優しく温かみのある音色が魅力で、幅広い音楽ジャンルで活躍しています。
ギターのなかでは比較的難しい楽器とされていますが、初心者でもしっかり練習を重ねれば弾けるようになります。
そこで今回は、クラシックギターの魅力や種類、選ぶときのポイントについて、分かりやすく解説します。
本場はスペイン! クラシックギターの魅力について
クラシックギターは、柔らかく温かな音色が特徴的なギターです。「クラシック」と名がついていますが、クラシック音楽だけでなくポップスやロック、ジャズやボサノバなど幅広いジャンルで使用されています。
その歴史は、古代エジプトの「ネッフェル」や「オード」と呼ばれる楽器が起源という説があり、19世紀後半にスペイン・アルメリア出身のギター製作家であるアントニオ・デ・トーレスによって原型が確立しました。
・アコースティックギターとの違いは?
クラシックギターは広義でアコースティックギターの一種であり、最も大きな違いは弦の種類で、クラシックは主にナイロン製の弦、アコースティックはスチール製の弦を使用するのが一般的です。
ナイロン製の弦は柔らかいので、優しい音色を出すことができます。このほかにはフロロカーボンやチタニウムといった種類の弦が使用されています。
また、ピックを使って音を出すのではなく、指や爪を使って音を出すのが主流です。
アコースティックギターは弾き語りなどコード演奏でよく使われていますが、クラシックギターはその美しい音色を活かし、ソロギターでメロディを奏でることが多いのも大きな特徴となっています。
ピアノと同じように、メロディと伴奏を同時に奏でられる点が魅力で、一人でも音楽が楽しめます。楽器が初めての人でも音楽の楽しさを深く味わえるのがクラシックギターです。
ちなみにクラシックギターの仲間で「フラメンコギター」という種類があります。
同じくスペインで生まれたギターですが、非常に明るく歯切れの良い音が出るのが特徴で、その名の通りフラメンコなど、情熱的でリズミカルな音楽スタイルに適している楽器です。
初心者向けクラシックギター選びのポイントとは?

ここでは、初心者の方がクラシックギターを選ぶ際のポイントをいくつかご紹介します。
・好みの素材で選ぶ
クラシックギターの表板に使用される素材は「松(スプルース)」と「杉(シダー)」が一般的で、それぞれ音色や見た目に特徴がありますので、好みに合ったものを選びましょう。
松(スプルース)が使われているものは明るく張りのある音を出すことができ、ボディが白や黄色っぽい見た目のギターが多いです。
杉(シダー)は松に比べて柔らかく丸みのある音が楽しめて、ボディは赤や茶色っぽい見た目が多いのが特徴です。
さらに、ギターの裏板や横板に「紫檀(ローズウッド)」が使われているものは、低音から高音まで深みのある音を出せるのが特徴で、様々なジャンルに対応できます。
このほかにも、メイプルやマホガニーといった素材があります。
・塗装方法で選ぶ
クラシックギターは塗装によっても音色が変わってきます。
「ラッカー塗装」は高級ギターに多く用いられている傾向があり、長く使えば使うほど音の質がよくなるという特徴があります。
「セラック塗装」は天然素材を用いた伝統的な塗装方法で、楽器本来の響きを損なうことなく豊かな音色が出るため、ラッカー塗装と同様に高級ギターでよく使われています。
そして、「ポリウレタン塗装」は最も一般的な塗装方法で、比較的安価で手入れもしやすいため、初心者の方におすすめです。
・弾きやすさで選ぶ
クラシックギターを選ぶ際は音色や見た目だけでなく、弾きやすいかどうかも重要です。
弾きやすさのポイントの一つが「弦高(フレットから弦までの高さ)」で、クラシックギターの場合は6弦側が3.5mm〜4mm、1弦側が3.0mm程度のものが弾きやすいといわれています。
練習のモチベーションにも大きく影響しますので、必ず購入前に楽器店で試奏してみることをおすすめします。
・自分に合ったサイズを選ぶ
クラシックギターは様々なサイズがあります。大人向けの「4/4サイズ」や手の小さな方や子どもが扱いやすい「1/2サイズ」や「3/4サイズ」など豊富に用意されているので、自分の体格に合ったものや、持ちやすく演奏しやすいギターを選びましょう。
・クラシックギターの主なメーカーは?
お気に入りのメーカーを探してみるのもおすすめです。
クラシックギターのメーカーは、主にスペインのギターメーカー「Alhambra(アルハンブラ)」、マドリードに本社を置く「Ramirez(ラミレス)」のほか、日本のメーカーでは「Yamaha(ヤマハ)」や「小平(KODAIRA)」などがあります。
このように、クラシックギター選びのポイントは様々ですので、まずは楽器店に足を運び、実際に試奏してみることが大切です。
また、チューナーやギタースタンド、交換用の弦など、演奏に必要なものが一通り揃った「初心者セット」も販売されていますので、経験豊富なスタッフに相談しながら確認し、自分に合ったものをじっくり探してみましょう。
防音室を導入して自宅で楽器演奏を楽しもう!

クラシックギターの魅力や初心者が選ぶときのポイントについてご紹介しました。
クラシックギターは奥深く、弾き続けるほど新たな楽しさが見つかります。自分に合う一本を選び、無理のないペースで練習すれば上達をしっかり実感できますので、ぜひ少しずつ好きな曲にチャレンジしてみてください。
そして、初心者の方が楽器を始めるにあたって考えておかねばならないのが、練習場所の確保です。一般的には音楽スタジオやカラオケボックス、楽器演奏可能な公共施設のほか、公園や河川敷が練習場所によく挙げられます。
また、クラシックギターの場合は、弦に挟む「ミュート(弱音器)」など専用のアイテムを使えば、自宅でも演奏が可能になります。
しかし、あくまで音を軽減するものなので、効果は完全ではありません。
そのため「近隣からの苦情が心配」という方や、「周囲を気にせず演奏したい!」という方には、自宅に防音室を導入して本格的に防音対策する方法がおすすめです。
予算やスペースが必要となりますが、防音室があればスタジオなどの練習場所を借りる必要もなく、いつでも好きな時に楽器演奏を楽しむことができますよ。
さらに、最近では楽器演奏をスマートフォンのアプリや、ポータブルレコーダーを使用して録音するという方も多く、「ゆくゆくは自宅で録音したい」という場合は防音対策が非常に重要になります。
クオリティが高い作品作りにはもちろん、練習目的であっても自宅で録音する場合は、音を鳴らす際に発生する部屋の反響音をマイクが拾ってしまったり、周りの雑音が入ったりしてしまうと音質にも大きく左右するので、防音室の導入を視野に入れておきましょう。
楽器演奏以外にも、例えばWeb会議やゲーム、配信、オンラインレッスンやカラオケ、読書といった仕事や趣味の多種多様な場面で活用できるので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
宮地楽器が提供する吸音・消音性抜群の簡易防音室・防音パネルブランド「VERY-Q(ベリーク)」は、多くのプロミュージシャンや楽器演奏を楽しむ方々に導入していただいている実績を活かし、防音対策の新たな形をご提案しております。
防音ボックスや吸音パネルなど、防音対策に便利な製品を多数扱っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。
