騒音が気になって眠れないときの防音対策
ぐっすりと寝て1日の疲れを取るためには、静かでリラックスできる睡眠環境を整えるのが不可欠。
しかし、隣人の生活音やトラック・バイクの走行音、路上でのおしゃべり、又は家族・同居人のいびきなどが気になって夜眠れない!という経験を一度はしたことがある方も多いことでしょう。
こうした騒音はごくたまに聞こえるだけなら我慢もできますが、頻繁に聞こえるとなると慢性的な睡眠不足の原因となり、次の日にイライラしたり集中力が低下したりと様々な悪影響を引き起こしかねません。
そこで今回は、騒音が気になって夜眠れないという方に向けて睡眠時の防音対策をご紹介します。
睡眠不足が原因となる様々な悪影響
一般的に「安眠」を得るためには、40dB(デシベル)程度の音量が目安といわれています。
これはささやき声で話す音量や、図書館の中にいるかのような静かな音の大きさであり、屋内外の騒音がこの目安を超えると安眠が妨げられ、なかなか寝付けなくなったり眠りが浅くなったりと睡眠の質が落ちて疲れが取れない原因となります。
睡眠不足になると起床時に疲労感が残ってしまい、ストレスも溜まり頭痛や吐き気などの体調不良を起こす場合がありますので注意が必要です。
また、睡眠時間が短くなるほどやがて糖尿病や高血圧、脂質異常症といった生活習慣病やうつ症状など、心身に様々な健康被害を引き起こすリスクも高まります。
さらに、睡眠不足のままではやはり翌日のパフォーマンスにも大きな悪影響を及ぼします。日中に疲れや眠気を感じやすく、集中力・意欲も低下するため仕事や勉強などが捗らないばかりか大きなミス・事故といったトラブルにもつながりかねません。
このほかにも、「睡眠不足はお肌の大敵」という言葉がよく知られているとおり、睡眠は美容やダイエットにも大きく影響するので、リラックスできる静かな環境を整えて十分な睡眠時間を確保することが大切です。
就寝時の騒音対策におすすめの安眠グッズ・対策
ここでは、気になる騒音を抑えて安眠を得るためのおすすめグッズと対策について挙げていきます。
普段から寝つきが悪いという方にもおすすめですので、是非参考にしてみてください。
・耳栓・イヤーマフ
就寝時の騒音対策として最もポピュラーなアイテムが耳栓です。
値段もリーズナブルで手軽に使えるのがメリットであり、シリコンやスポンジなど様々な種類の耳栓が販売されていますのでご自分に合ったものを選びましょう。
ポイントとしては、日中に出先などで使うものとは異なり、つけ心地や遮音性に加えて就寝時に寝返りをうっても外れにくい・耳の中に違和感がないかどうかが選ぶ基準になります。
また、耳栓よりもさらに高い遮音性を求めるならばイヤーマフがおすすめです。
ヘッドホンのような形状で耳当ての部分で耳を覆うようにして使用します。
基本的に長時間使用しても痛くならないように設計されており、装着も簡単・安全なのでお子さん用として使うのもよいでしょう。
ただし、耳栓・イヤーマフの遮音性の高さによって目覚まし時計の音が聞こえない場合もありますので、光によって起こしてくれるタイプの時計を使うなどして寝坊には注意してくださいね。
・安眠ドーム(安眠枕)
安眠ドーム(安眠枕)は、小さなテントのような形状で就寝時に顔周りを覆って使用する近年人気の防音グッズです。
顔周りを覆うことで周囲の音をシャットアウトする効果があるだけでなく、電気の光や日光の眩しさを遮り、さらに冬の冷気による寒さを防ぐのに有効です。
適度な閉塞感で明るい昼間でも落ち着いた環境で休むことができるので、特に日中に睡眠をとることが多い夜勤の職業の方におすすめできます。
・ホワイトノイズマシン
様々な周波数の音を同じ強さでミックスして再生する騒音の一種、ホワイトノイズ。
具体的には換気扇、ラジオやテレビの砂嵐のような「サー」「ザー」という音のことですが、最近はこのホワイトノイズに安眠効果や集中力アップ、リラックス効果があるとして注目が集まっています。
ホワイトノイズマシンは上述の「サー」「ザー」という音などを発生させる商品であり、自分が落ち着ける好みの音を聴くことで周囲の騒音を和らげ、快眠を得ることができます。
現在は様々なメーカーからホワイトノイズ専用マシンが販売されていますが、動画サイトやスマートフォン専用アプリでも気軽に導入することができますので是非一度試してみてはいかがでしょうか?
また、テレビやラジオ、環境音や音楽などを部屋の中で小さめの音量で流してみるのも良いでしょう。
・イヤホン
イヤホンを付けて音楽を流しながら眠る、いわゆる「寝ホン」。
手持ちのイヤホンで気軽に行える方法ですが、コードタイプは寝ているうちに首に巻きつく恐れがありますのでワイヤレスタイプの使用がおすすめです。
イヤホンを付けた耳と枕が接触しても外れたり痛くなったりしない、就寝時に特化した柔らかい素材でできたイヤホンも販売されています。
・寝る場所を変える・枕やベッドの向きを変えてみる
上記でご紹介したおすすめ安眠グッズのほか、騒音対策をする際にまず実践していただきたいのが別室へ移動して寝る場所を変えてみることです。
家族と同じ部屋で寝ていて、いびきや生活音がうるさくて眠れない場合はもちろんですが、騒音が気になる場合はまず音がどこから聞こえてくるのか確認してみましょう。
例えば窓から入ってきているのであれば、窓のない部屋へ移動してみると解決するかもしれません。
また、枕の位置やベッドの向きを変えてみるだけでも耳に入る騒音の伝わり方が変わることがありますので一度試してみましょう。
「いびき」には思わぬ病気が隠されている可能性も?
家族のいびきがうるさくなって悩んでいる、又はご自身が家族・同居人から「うるさい」と言われるほどいびきがひどい状態が続く場合は、「睡眠時無呼吸症候群」と呼ばれる病気の可能性もあります。
睡眠時無呼吸症候群はその名のとおり、睡眠時に何度も「無呼吸」の状態や呼吸が止まりかける「低呼吸」の状態を繰り返して、睡眠が妨げられる病気です。
いびきをかいたあとにおよそ20~30秒間、無呼吸・低呼吸の症状が突然みられるのが主な特徴です。
一般的には睡眠時に1時間あたり5回以上無呼吸・低呼吸の症状が認められ、さらに夜間の頻尿や起床時の頭痛、日中の眠気などが伴う場合は睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
「単純性いびき」といわれる一時的ないびきのほとんどが、日頃の疲れや飲酒、鼻づまり・風邪などによって起こるため、原因を取り除けばいびきも解消できます。
しかし、睡眠時無呼吸症候群の場合は放置するとやがて高血圧や脳卒中、心筋梗塞などにつながる危険が高まるといわれていますので、いびきが気になる・原因が思い当たらないという方は一度医療機関を受診することをおすすめします。
自宅の防音設備を整えるという対策方法も効果的
睡眠の妨げになっている騒音が、窓やドアから入ってきている・壁から伝わってきているなど原因がはっきり分かっている場合は、自宅の防音設備を整えて対応するのも得策です。
防音対策で窓・ドアを閉めるのは基本中の基本として、そのほかには窓に防音ガラスや防音カーテンを使用する、ドアとドア枠の隙間を埋めて対策する「隙間テープ」を使う、壁にパーティションタイプやボードタイプの吸音材を設置するなど、気になる騒音に合わせて様々な方法があります。
上記でご紹介した安眠グッズとともに活用すれば、さらに大きな効果を発揮することでしょう。
また、家族と同じ部屋で寝ていて、いびきや生活音が気になっているものの別室に移動ができないという場合には就寝時に防音カーテンを使って部屋に簡易的な仕切りを作り、音を抑えるという手もあります。
ただし、あくまで簡易的なものとなりますので、騒音を遮断してリラックスして安眠できる空間を作りたいという場合には本格的な「防音室」を導入してみるのもおすすめです。
ほかの防音設備に比べて費用はかかりますが、テレワークやWeb会議をはじめ、楽器演奏などを行う趣味のスペースとしても活用できますので是非検討してみてはいかがでしょうか?
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