防音ドアのメリット・デメリットは? 設置のポイントや注意点
防音対策の一つに「防音ドア」というものがあります。
防音ドアには部屋の内側と外側の音を遮断する役割があり、設置することで室内の音が外に漏れにくくなるだけでなく、室外からの音も聞こえづらくなります。
今回は、防音ドアの構造や導入のメリット、注意点などをご紹介しますので、設置を検討している方はぜひ参考にしてください。
防音ドアとは?
防音ドアは、文字通り音を遮断するために設置されるドアのことです。
通常のドアにはないゴムパッキンを使用し、ドア本体とドア枠の隙間を埋めることで内外の空気振動音をシャットアウトします。
音は空気の振動が伝播することによって侵入するため、音を防ぐためには空気を遮断して振動が伝播しないようにするのがポイントです。
そのため、防音ドアはその隙間を極力なくし、部屋の内外の空気がつながらないようにしています。
普通のドアでも床との隙間はないと考えている方も多いのですが、家の中のドアをよく見てもらうとわずかな隙間があり、そこから音が伝わってしまうので普通のドアで防音対策をするのは難しいのです。
防音ドアのメリット
防音ドアを設置した部屋であれば、スポーツ観戦や音楽鑑賞も気兼ねなくできます。特に音楽用の防音ドアなら存分に楽しむことができます。
また、外からの音をシャットアウトできるので、勉強や読書に集中したいときにも静かで集中できる環境が整います。
防音ドアのデメリット
・コストがかかる
既存のドアを撤去して防音ドアに交換する場合、当然のことながら費用が発生します。
また、新築やリフォームでドアを設置する場合も、防音性の高いドアほど費用がかかります。
・ドア自体が重い
ドアの素材によっては、内部に充填材が入っていることがあり、その場合は通常のドアより重くなります。
そのため、通常の軽いドアよりも開けにくいことで不便に感じることがあります。
・種類が少ないため選ぶのに苦労する
防音ドアは、それほど多くのバリエーションがあるわけではなく、一般のドアに比べると種類が少ないです。
家の雰囲気に合わせたおしゃれなデザインやカラーがない場合もあるため、デザイン性と防音性のどちらを重視するか判断しなければならない可能性もあります。
防音ドアの構造について
防音ドアは、ドア本体、ドア枠、取手、ガスケットで構成されています。
防音ドアは基本的に3方向とドアの下にゴムパッキンを使用しています。
そのため、ドアが枠にしっかりと固定され外と内の空気を遮断し、音の伝達を最小限に抑えることができるのです。
また、ドアの内側に充填材が入っているものは、ドア自体も音を通しにくい構造になっているのが特徴です。
スチール製の防音ドアは、最も防音性に優れていて重量があるため振動しにくく、木製の防音ドアは防音性能がやや劣るもののデザインが多くあります。
防音ドア設置の注意点
魅力的な機能が多い防音ドアですが、設置する際にはいくつかの注意点があります。
どのようなポイントに気をつければよいのか解説します。
・賃貸の場合は勝手にドアを取り替えない
住居が賃貸の場合は勝手に防音ドアに取り替えないようにしましょう。
賃貸物件の場合、あくまで部屋を借りているだけであり、その住宅の所有者は大家さんなので、必ず確認をして防音ドアの取り付けの許可をもらいましょう。
また、ドアの交換が許可されても、退去時に元の状態に戻すことを要求される場合があります。
もし戻さなければならない場合は、もともと設置されていたドアを保管し退去時に交換する必要があります。
退去時のトラブルを避けるためにも、取り外したドアをどう扱うか、退去時に交換する必要があるかどうか、あらかじめ尋ねておきましょう。
・防音ドアは重たい
効果の高い防音ドアは厚みがあって重たいものが多いです。
そのため、高齢者の一人暮らしなどでは、重い防音ドアに変えるより日常会話を遮断できるくらいの簡易的な防音ドアを選ぶ方が良い場合もあります。
・設置は業者に依頼する
防音ドアの設置は、ドアの設置だけでなく開口部の補強や調整が必要な場合があります。
そのため自身で行うのではなく、リフォーム業者に連絡して依頼することをオススメします。
より効果の高い防音ドアは?
・厚みのある素材が使われているもの
きれいに隙間を埋めたとしても、音でドア自体が振動すると防音効果は薄れます。
そのため、強めの防音を求めるのであればドアが振動しないような重さや厚みが必要です。
簡易防音ドアの場合、隙間は埋まりますがドア自体は比較的軽いため、日常会話の音漏れは防げても楽器演奏の音が漏れるのは防げません。
楽器演奏なら「防音室」を導入する方法も?
防音ドアの性能や構造についてご理解いただけたでしょうか。
楽器の音や生活音は近隣とのトラブルの原因になることが多いので、家の外に音が漏れないようにしっかり防音対策をしておきましょう。
そしてドアだけを防音にしても、大きな騒音になると窓や壁などから音が漏れ出てしまうため部屋全体の防音対策を考える必要があります。
楽器演奏などが目的の場合は、より本格的に対策が行える「防音室」などを設置するという方法もありますので、防音ドアと併せて検討してみてくださいね。
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