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防音ラボColumn

2023.06.20

最高の音楽体験を! 人気のアナログレコードの魅力と必要機材

近年は音楽鑑賞にサブスクリプションサービスを利用するのが一般化している一方で、「アナログレコード」の人気が再燃しています。
「レコードはマニアックでハードルが高い」というイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれませんが、初心者でも簡単に準備できるので是非音楽の楽しみ方の幅を広げてみてはいかがでしょうか?

今回は、アナログレコードの魅力や必要となるアイテム、防音対策などについて分かりやすく解説します。

懐かしくて新しい?! 人気再燃のアナログレコード

アナログレコードは、1980年代にCDが登場するまでは一般家庭に広く普及し多くの人々が愛聴していました。
しかし、1986年ごろになるとCDがレコードの売り上げを上回り、その後も勢いが衰えて主に愛好家のあいだで楽しまれるアイテムとなります。

ところが2000年代後半ごろから再び徐々に人気を集めるようになり、マニアだけでなく若い世代を中心にレコードを手にとって楽しむ方が増えていきます。
そして、2020年にはアメリカでレコードの売り上げが30年以上ぶりにCDを上回り、大きく注目を集めることとなりました。

現在は日本でもレコードの生産数が大きく伸びており、アーティストの新作がアナレグレコードでもリリースされる例が増え、サブスクリプションサービスやCDにはない懐かしくも新しい音楽の楽しみ方として人々を魅了し続けています。

アナログレコードの魅力は「新しい音楽体験」

それでは、アナログレコードのどのようなところに魅力を感じる方が多いのでしょうか。

・音質
レコードの魅力としてまず挙げられるのが音質の良さです。
実はCDは人間が聴き取れないといわれる周波数の音がカットされている一方、レコードにはCDでは拾えていない高い周波数の音が収録されています。
そのため、例え人間には聴き取れない音であっても、レコードで音楽を聴くと実際に演奏している「生の音」に近い臨場感や音圧を感じるような体験をする方が多くいらっしゃいます。
音の感じ方は人によって様々ですが、レコードの音質はより表現力が豊かで温かく、立体的なサウンドを感じられるのが魅力です。
また、レコード独特の「チリチリ」というノイズを魅力に感じる方も少なくありません。
機会があれば是非同じ作品のCDとレコードを聴き比べてみてください。

・「不便」を楽しむ
レコードは、スマホで音楽を検索してすぐに聴けるサブスクリプションサービスなどと比べると非常に手間がかかる音楽鑑賞方法です。
レコードをプレイヤーにセットし、針を落として音量を調整するといった一連の流れをはじめ、レコードが傷つかないように丁寧に扱う、A面からB面にひっくり返して再生するなど様々な労力がかかります。
しかし、こういった「不便さ」を楽しみながら音楽に集中してじっくり向き合えるのがレコードの醍醐味でもあります。

・実際に手にとって触れられる
レコードは音楽を形として手元に置けるのも大きな魅力です。
特に近年はサブスクリプションサービスなどの普及に伴い、スマホやパソコンに音楽をデータとして持つことが一般的となりましたが、実際に形がある物を手にとることに懐かしさや新鮮さを感じる方も増えてきました。
ジャケットのデザインや歌詞カード、付属しているライナーノーツなども作品の一部ですので、手元でじっくりと眺めたり読んだりしながらレコードが奏でる音の世界に浸れるのも魅力の一つとなっています。
また、レコードはLPであれば約30cm、7インチと呼ばれるシングル盤は約18cmの大きさで、聴かない時にはおしゃれなインテリアとして飾っている方も多くいらっしゃいます。

このように、アナログレコードは他にはない独特の「音楽体験」に新鮮な魅力を感じて多くの人々から人気を博しています。

アナログレコードを聴くのに必要なアイテム

ここでは、初心者の方向けにアナログレコードを聴くために最初に揃えたいアイテムを挙げていきます。

レコードプレイヤー
「レコードプレイヤー」はレコード盤を回転させながら盤上に刻まれた溝をレコード針でなぞることで発生した信号を再生する仕組みになっています。
初心者の方には、レコードを聴くために必要な機能があらかじめ揃ったセット製品がおすすめです。プレイヤーの電源を入れてレコードをセットするだけですぐに聴くことができます。
高価なものになると数十万円かかりますが、スピーカー内蔵型やBluetooth対応のものなど一万円台ほどで購入できるものもあります。
また、レコードの盤面やプレイヤーのメンテナンスに必要な「レコードクリーナー」も用意しておきましょう。

ちなみにレコードプレイヤーの一種である「ターンテーブル」は、DJプレイを主な目的に作られたものであり、通常のプレイヤーでスクラッチをしてしまうと故障の原因になる恐れがあるのでやめましょう。

カートリッジ(レコード針)
レコードは、再生するときにプレイヤーに付いたレコード針を含む「カートリッジ」と呼ばれる部分で情報を読み取っています。音を出すのに欠かせない部品です。
新品のレコードプレイヤーを購入する場合、多くの製品に最初から付属していますが念のため確認しておきましょう。
また、カートリッジを交換することで異なる音質が楽しめるのもアナログレコードの魅力ですので、慣れてきたら試してみましょう。

フォノイコライザー
「フォノイコライザー」もレコードプレイヤーで音楽を再生するのに欠かせない機材です。
簡単な説明となりますが、レコードに記録された音の低音・高音を調節して、本来の音に戻す役割を果たしています。
フォノイコライザーもはじめから内蔵しているレコードプレイヤーが多いですが、念のため確認してください。

そのほかには、「アンプ」や「スピーカー」が必要になりますが、既にミニコンポなどをお持ちであれば代用可能で聴くことができるので問題ありません。
また、アンプとスピーカーも内蔵した一体型のレコードプレイヤーであればすぐに聴くことができるので初心者の方におすすめです。

防音対策をしっかり行なって最高の音楽体験を

アナログレコードの魅力や必要となるアイテムについてご紹介しました。
レコードによる音楽鑑賞は決してハードルが高いものではありません。必要な機能があらかじめ揃ったプレイヤーを購入すれば、初心者の方でもすぐに楽しむことができます。
レコードが聴ける環境を揃えたら次はより高い音質を目指して、スピーカーやヘッドホンにこだわってみるのもよいでしょう。

なお、近年はアナログレコード人気に加えてコロナ禍などの影響で、自宅で音楽鑑賞をする機会が増えたという方が多い一方、対策を忘れてはいけないのが周囲への騒音や音漏れによるトラブルです。
特にマンションやアパートなど集合住宅にお住いの場合は、音量に気をつけているつもりでも音漏れしている恐れがありますので注意してください。

防音対策は自分で気軽に行えるものを含めて様々な方法がありますが、簡易的な対策では限界があります。
そのため、「周囲を気にせず音楽鑑賞を楽しみたい!」という方は防音室の導入など、本格的な対策も是非一度検討してみてはいかがでしょうか?

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