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防音ラボColumn

2024.04.17

大音量&長時間は危険! ヘッドホン・イヤホン難聴の原因と予防策

スマートフォンやPCで音楽や動画の鑑賞が気軽に楽しめる一方で、ヘッドホンやイヤホンを使い長時間にわたって大音量で音声を聴き続けると、聴力の低下や耳鳴りなどを引き起こす「難聴」になるリスクがあるので注意しなければなりません。
「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」とも呼ばれており、世界保健機関 (WHO)も「世界の若者11億人がスマホや携帯音楽プレーヤーによる難聴のリスクにさらされている」と警鐘を鳴らしています。

そこで今回は、ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)の原因や症状、予防策について分かりやすく解説します。

ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)とは?

「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」は、その名の通りヘッドホンやイヤホンを使って音楽などを大音量で聴き続けることで起こる難聴です。
大きな音にさらされて起こる難聴は、例えば工事現場や工場の機械音などの騒音が原因となる「騒音性難聴」、コンサート・ライブ会場の大音響、爆発音などが原因の「音響性難聴」に分けられますが、ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)の場合は後者に分類されます。

従来の携帯音楽プレーヤーに加えて、昨今はスマートフォンやPCで音楽や動画を楽しむ鑑賞スタイルが一般的となった反面、音響性難聴のリスクもより高まり、近年特に問題視されるようになりました。

ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)が起こる原因

難聴は、耳の中にある「蝸牛(かぎゅう)」という器官の中で音を感じ取る役目を担う「有毛細胞」という細胞が、外から入ってきた騒音や大音響によって傷つき、壊れてしまうことが原因で起こります。
有毛細胞は蝸牛に伝わってきた音の振動を電気信号に変換し、聴神経を通して脳に伝えることで耳が音として認識できている重要な役目を果たしています。

音の目安としては、電車がガード下を通る時の音や、近くで自動車のクラクションを聞いたときと同等の騒音値「100dB(デシベル)」以上の大音響で急に難聴が生じる可能性があります。
また地下鉄・電車で聞こえる車内音、救急車のサイレン、正面1m付近でピアノを聞いたときの騒音値80dB程度で1週間当たり40時間以上、98dB程度で1週間当たり75分以上聞き続けると難聴のリスクが高まるといわれています。

つまり音の大きさだけでなく、聞いている時間に比例して難聴のリスクも上がるので、日頃からヘッドホンやイヤホンを使用し、音楽などを大音量かつ長時間聴き続けていると耳に負担がかかり、難聴につながる可能性があるのです。
特に音量を上げて聴く癖がある方や、仕事や勉強をしながら音楽を長時間聴く習慣がある方は注意が必要です。

携帯音楽プレーヤー、スマホやPC、ゲーム機やタブレットなどの機器は持ち運びしやすく、場所や時間を選ばず使用できますが、その分ヘッドホンやイヤホンを使う機会も多くなるため、気づかぬうちに難聴を引き起こしている危険性があります。

自覚しにくい? ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)の主な症状

ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)は、本人が気づかないうちに少しずつ症状が進行してしまう恐ろしい病気です。
主な症状としては、耳鳴り、低音が聞き取りにくくなる、音がこもったように感じる(耳閉塞感)、聴力の低下、めまいなどが挙げられます。しかし、これらの症状を自覚したときには既に難聴が進行していることが考えられます。

特に耳鳴りや耳閉塞感は難聴の初期にあらわれる場合が多いため、少しでも違和感があるときは、すぐにヘッドホンやイヤホンの使用をやめて耳鼻科を受診しましょう。
耳の有毛細胞は一度損傷してしまうと基本的に再生することができず、失った聴覚も戻らないので、とにかく早期に病院を受診するのが大切なポイントになります。

耳鳴りや耳閉塞感以外にも、人の話を何度も聞き返したり、「テレビの音量が大きい」と周囲から指摘されたりすることがある方は、聴力の低下が原因となっている可能性があるので一度医師に相談してみることをおすすめします。
また普段ヘッドホンやイヤホンをよく使う方で、聴力が低下していないか気になる方は耳鼻科で一度検査してみるのもよいでしょう。

ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)を予防するポイント

ここでは、ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)を予防するためのポイントをいくつかご紹介します。難聴は有効な治療法がなく完治が難しいため、日頃の対策が何よりも重要です。

・音量を上げすぎない
周囲の音を遮断するほどの音量は耳に大きなダメージを与える可能性があります。
ヘッドホンやイヤホンで音声を聴くときの音量目安は、静かな場所で周りの人の会話が聞こえるくらいの大きさを心がけましょう。携帯音楽プレーヤーなどでは一般的に最大音量の60%以下が安全なレベルとされています。
周りがうるさいとボリュームも上げがちですが、その分耳への負担が大きくなる点に注意が必要です。

・適度に耳を休ませる
長時間ヘッドホンやイヤホンを付けて音声を聴いていると、大音量でなくとも耳が疲れて負担が大きくなります。そのため、例えば1時間聴いたら最低でも5〜10分は休憩して耳を休ませるようにしてください。
特にヘッドホンやイヤホンをしたまま寝る習慣がある方は注意が必要で、耳を守るためにはなるべく控えることをおすすめします。

・耳に負担をかけすぎないように意識する
ヘッドホンやイヤホンの使用は1日1時間未満に抑えるのが理想ですが、仕事など様々な用途で難しい方も多いことでしょう。
しかし、慢性的な使用は音量が大きくなることへの助長になってしまう恐れがあるので、耳を休めてリセットする「休耳日」を設けるなど、なるべく耳への負担をかけすぎないように心がけてください。

・ノイズキャンセリング機能を活用する
ノイズキャンセリング機能が付いたヘッドホンやイヤホンを使用するのも難聴防止に効果的です。機能を活用することで周囲の音をシャットアウトできるので、大音量で音楽を聴かなくてもよくなるためです。
このほかには、遮音性が高く小さな音量で楽しめる「カナル型イヤホン」もおすすめです。
一方で「骨伝導型イヤホン」は耳への負担が少ないと思われがちですが、通常のイヤホンと同じく大音量・長時間使用するのは避けてください。

まとめ

音楽や動画鑑賞などを楽しむのが日課になっている方にとっては、ヘッドホンやイヤホンは欠かせないアイテムですが、大音量で長時間使いすぎると「ヘッドホン難聴(イヤホン難聴)」になる危険があることは常に意識しておきたいポイントです。
一度難聴になってしまうと聴力低下を引き起こし、治療も難しいので、取り返しのつかない事態を避けるためにしっかり予防して耳を守りながら楽しみましょう。

また日頃ヘッドホンやイヤホンを使っている方の中には、「仕事や勉強中に周囲の騒音や音漏れが気になるから使用している」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
騒音・雑音にはヘッドホンやイヤホンは効果的な対策の一つですが、耳への負担も大きくなってしまいます。
最近はより効果的で耳を守りながらできる騒音・音漏れ対策として、ノイズキャンセリング機能が付いた製品へのニーズも高まりつつありますので、ぜひ「防音アイテム」として検討してみてください。

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